2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

食べることを楽しむ〜「フランス女性は太らない  好きなものを食べ、人生を楽しむ秘訣」を読みました。

ミレイユ・ジュリアーノ 羽田詩津子 訳 日本経済新聞社 世にダイエットの本はゴマンとある。 しかし、カロリー計算や運動より、「暮らし方」に重点をおいた本は少ない。これは、数少ないそういう本の一冊である。 フランス女性が太らない・・・ってことはな…

枠にとらわれない重要性〜「スウェーデン式 アイディア・ブック」を読みました。

フレドリク・ヘレーン 著 中妻美奈子 監訳 鍋野和美 訳 ダイヤモンド社 すごく印象に残ったのがこの話。 心理学者のJ・P・ギルフォードは第二次大戦中、アメリカ空軍から依頼を受けて、爆撃機のパイロットを選ぶことになった。知能検査や、学業成績、個人…

メタ・ミステリ〜「クリスティー記念祭の殺人」を読みました。

キャロリン・G・ハート 山本俊子 訳 ハヤカワ文庫「みなさ〜ん、アガサ・クリスティーを愛してますか〜〜?」「イエース!!」「誰が世界一のミステリを書いたでしょう?」「クリスティー!!!」 もうここ読んだだけで行きたくなった。クリスティー記念祭…

終わりのはじまり〜「最後のたたかい」を読みました。

C・S・ルイス 瀬田貞二 訳 岩波少年文庫 《ナルニア国物語 7》 最終話である。 前回の「魔術師のおい」で、ナルニアのはじまりを見たと思ったら、今度は、ナルニアが終わる。なくなる。 このシリーズは昔も読んだはずなのだが、こんなほろ苦い感じではな…

この世のでき方〜「魔術師のおい」を読みました。

C・S・ルイス 瀬田貞二 訳 岩波少年文庫 《ナルニア国物語 6》第5話の「馬と少年」は紹介済なので、このナルニア国シリーズも、この話と最後の一話をのこすだけになった。「馬と少年」が旧約聖書を思わせるという話はしたが、これも旧約聖書の一番最初の…

よい会社の見分け方〜「スリッパの法則  プロの投資家が明かす「伸びる会社・ダメな会社」の見分け方」を読みました。

藤野英人 PHP文庫 ところで、だめんずウォーカーという言葉がある。 だめんず、つまりダメな男ばかりとつき合っている(結婚も含む)女性のことである。 だめんずとは、酒や麻薬におぼれては女をなぐってたり、パチンコや競馬、競輪にはまって自由な金が…

身体という宇宙〜「アーユルヴェーダの強壮学」を読みました。

クリシュナ・U・K 著 H&I 曲の題名で「GALAXY IS IN ONESELF」というのがある。*1 GALAXYは銀河系。地球も含まれる太陽系などの星が集まって、渦のように回っている。その太陽系は太陽を中心に地球や火星といった星が回っている…

お散歩はじめました!〜「脳が生まれ変わる魔法のウォーキング  サイトカインであなたの脳が全快になる!」を読みました。

医学博士・理学博士 佐藤富雄 宝島社 これ読んで、ウォーキングをはじめた。3日目である。 朝1時間以上というのは、ちょっと時間をとるかなと思ったが、なんというか残りの一日の時間の過ごし方が濃くなるので、十分モトはとれる。集中力の深さが、ウォー…

実行するチカラ〜「3週間続ければ一生が変わる」を読みました。

ロビン・シャーマ 北澤和彦 訳 海竜社 本を読むというのは、虫にとっては、息をするぐらいあったりまえのことである。 ただ、本の中には、こういったハウツーのように、何かすることを要求するものもある。もっともただのフィクションでも、実行することが見…

洗脳という魔法〜「銀のいす」を読みました。

C・S・ルイス 瀬田貞二 訳 岩波少年文庫 《ナルニア国物語 4》なんだかんだ言いつつ、またナルニア国シリーズにはまっている。 大人になってからだと、ちょっと批判的な観点もはいってくるけど、でも、面白い。うん。さて、この「銀のいす」には、ペベン…

実は哲学かも?〜「紅茶を注文する方法」を読みました。

土屋賢二 文春文庫 ご存じ、ツチヤセンセイのエッセイ。 内容的にとりたてて新奇なものはない。くじを買い始めたんだ・・・程度。 というか、内容があまりないので。 どういっためぐり合わせか、いつものように不幸な目にあっている・・・。 でも、それほど…

子供達の大航海〜「朝びらき丸東の海へ」を読みました。

C・S・ルイス 作 瀬田 貞二 訳 岩波少年文庫 《ナルニア国物語 3 》 前回、「カスピアン王子のつのぶえ」で、ナルニアの危機を救った、4人兄妹、ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーだが、今回は下の二人だけが出てくる。 夏休みにいとこのユース…

ナルニアの危機を救え!〜「カスピアン王子のつのぶえ」を読みました。

C・S・ルイス 瀬田貞二 訳 岩波書店 《ナルニア国物語 2》 前後したが、こちらが第二話。さきごろ映画化されたものである。 「ライオンと魔女」でナルニアに入り、長い間、王と女王として、ナルニア国を平和に治めたピーター、スーザン、エドマンドとルー…

社会への復讐〜「アベンジャー型犯罪 秋葉原事件は警告する」を読みました。

岡田尊司 文春新書 2008年6月8日、秋葉原で1人の若者が、トラックを運転して信号を無視して交差点をつっきり、次々と人を跳ね飛ばして殺した。さらにナイフを手に次々と通行人を刺していった。 トラックのつっきりから警官に銃をつきつけられ、ナイフ…

野球をするイギリス人!〜「墓場貸します」を読みました。

カーター・ディクソン 斎藤数衛 訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 《ヘンリー・メリヴェール卿シリーズ》 この著者、カーター・ディクスン(別名:ディクスン・カー)はアメリカ人である。 しかし、イギリスをこよなく愛し、彼の有名な名探偵、H・M卿もフェル博…

あなたの中の名古屋人〜「名古屋人と日本人」を読みました。

岩下祥史 草思社 って名古屋人も日本人だろう!というツッコミとともに手に取った。 読んでみると日本人の中には、名古屋人的な部分があるという趣旨である。それならやはり、日本人の中の名古屋人といった表題が適切だろう。このままでは、ユダヤ人と日本人…

兄が遺したもの〜「直線」を読みました。

D・フランシス 菊池光訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 兄が急死した。 騎手デリックの兄は宝石を商う会社を経営していた。 突然工事現場の足場が上から落ちてきて、その下敷きになり死んでしまったのだ。 デリックの現在は騎手生活につきものの、ケガの養生期間…

女性蔑視の弊害〜「アラブの女  イラク女性の素顔」を読みました。

サナ・エル・カヤット 鳥井千代香 訳 図書出版社 50人ほどのイラク人女性とのインタビューを通して、アラブ女性の現在をさぐるものである。 この手の本を読む前に予想したのは、イラク人女性は抑圧されていて不幸なんじゃないかな・・?というということで…

子どもの涙の大きさ〜「飛ぶ教室」を読みました。

ケストナー 作 若松宣子 訳 フジモトマサル 絵 偕成社 ・・・・泣ける。 これを久しぶりに読んだら、かなり泣けた。 ケストナーの子供向けの本である。子供向けの本が続いてしまったが、これは、大人になってから読んだ方が味わい深い。前回読んだ時はこれほ…

自由を求めてナルニアへ〜「馬と少年」を読みました。

C・S・ルイス 瀬田貞二訳 岩波少年文庫 ナルニア国シリーズの第五話である。 ナルニア国シリーズの第一話、「ライオンと魔女」についてはご紹介した。次は第二話の「カスピアン王子の角笛」・・・ではなく第五話を先にご紹介する。 もっとも特に不都合はない…

指紋の歴史〜「指紋は知っていた」を読みました。

C・セングープタ 平石律子訳 文春文庫 指先の小さな模様・・・指紋が犯罪捜査で重要な役割を果たしているということは、虫のような推理小説好きでなくとも、一般に知られている。 この模様は一人一人違い(一卵性双生児は例外かも)、一生かわらない(指を…

ちょっと気になるあの方の財布の中身〜「天皇家の財布」を読みました。

森 暢平 新潮選書 天皇家はよく、外国の王室と比べられる。 でも、多分外国の王室とはかなり違っている面があって、外国人にちゃんと説明したほうがいいと思ってる点は二つある。 一つは、天皇家自体はかなり長い間続いているけど、他の外国の王様とちがうの…

朝起きられないキミへ〜「見えない病気 低血圧 その診断と治療」を読みました。

医学博士 永田勝太郎 佐久書房 もしかして、朝早く起きるの苦手かな?目覚ましを何個もかけていたりする? 起きてもぼーっとしてエンジンがかからない?朝ごはんがたべられない? けど、夜になると調子が出てくる? 立ちくらみやめまいを感じたことがある?…

ネットとのつきあい方〜「ウェブ炎上  ネット群集の暴走と可能性」を読みました。

荻上チキ ちくま新書 「炎上」つまりウェブ上の特定の対象、ブログやSNSの日記掲示板に批判のコメントが殺到し、運営者だけでは管理しきれない状態になることを言う。 そうそう、この際当日記にアクセスしてくださる皆さんにお礼を言おう。ありがとう。 炎上…

事実をよりわける力〜「手ごわい頭脳 アメリカン弁護士の思考法」を読みました。

コリン・P・A・ジョーンズ 新潮新書 何やらミサイルがどうのこうのと騒がしい今日この頃であるが、全く関係なく。でも北朝鮮関係の本もいずれ紹介したいと思う。↓本題はコチラ。 弁護士さんという仕事がある。英語では「lawyer(ロイヤー)」と言う。 大体…

社長が落ちた甘い罠〜「大胆なおとり」を読みました。

E・S・ガードナー 中村能三訳 ハヤカワ・ミステリ文庫《ペリー・メイスンシリーズ》 このシリーズは弁護士のペリー・メイスンが、秘書のデラ・ストリート、私立探偵のポール・ドレイクと部下たちの力を借りて、法廷で依頼人の無実を証明し、犯人を割り出す…

休日研究〜「リンボウ先生の閑雅なる休日」を読みました。

林 望 集英社文庫 閑雅(かんが)と読むそうである。井原西鶴を例にとり、俗を愛し、俗に身をおきながら流されずに楽しむということか。 日本にも休み方を心得ている人がいると思うと実に嬉しい。 エッセイ集で、とくにまとまりもないので、感想も適当に。 …

被害者の周囲の人達の心理〜「深夜のささやき」を読みました。

スティーヴン・グリーンリーフ 佐々田雅子訳 ハヤカワポケミス 〈私立探偵ジョン・タナーシリーズ〉 電話は便利なコミュニケーションツールであるが、場合によっては電話をかけることも「暴力」になりうる。 殊に用もないのに何度もかけたり、無言で切ったり…