2008-01-01から1年間の記事一覧

今日読んだ本:11月1日

「最後の瞬間のすごく大きな変化」 グレイス・ペイリー 村上春樹(訳) 文春文庫NY・ブロンクス生まれ、83才のグレイス・ペイリーの短編集。 フェイスという女性が主人公のものが多く、これが彼女自身を反映させているようだ。「写真版 東京大空襲の記録…

「<動物行動学入門>ソロモンの指輪」を再読しました。

コンラート・ローレンツ/日高敏隆=訳 早川書房忘れもしない、中学時代のある日暮れである。 大きな木にカラスがたくさん集まって、カァカァ鳴いていた。 それを見た虫の友人が、カラスに向かい、「カァカァ」言い出したのである。 何をしているのか、虫が…

「大穴」をもう一度読みました。(ネタバレ)

ディック・フランシス 菊池 光 訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 ディック・フランシスは何度読んでも、面白い。巨匠の例にもれず、どの作品を読んでも一定の水準が保たれているからだ。シッド・ハレーの出てくる、初期の作品。 今回再読して思ったのは、きわめて…

「人格の成熟」を読みました。

A・ストー(著) 山口泰司(訳) 岩波書店 同時代ライブラリー 人格の尊重。 かつて、虫には、育児書を読みあさってた時期があった。 といっても子育てをしていた訳ではなく、どちらかといえば、まだ、育てられていた、中学や高校の頃である。(母親がいっ…

「殺人同盟?  懐かしい殺人」を読みました。

ロバート・L・フィッシュ 菊池光 訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 『探偵小説』や『推理小説』・・・虫はこの分野をこよなく愛しているが、最近、古典的なこの分野の小説は書かれないのが現状である・・・。ハードボイルドやら社会派やらのは見かけるが。 この間…

「『東大』『ハーバード』ダブル合格 16倍速勉強法」を読みました。

本山勝寛 著 光文社 本の虫日記をはじめたキッカケが、この本である。 勉強法の本としては、チョ・スンヨンさんの本の次にベストの地位を虫の中でキープしている。本当に参考になる。 だって・・ 「東大」 あの東京大学である! 誰しも、日本の最難関という…

「フィガロの結婚」を読みました。  

ボーマルシェ 作 辰野隆訳 岩波文庫 モーツァルトや、ロッシーニによってオペラ化されたやつである。 ここが、多分メロディを聞けば誰でも聞いたことがある、「恋とはどんなものかしら」のアリアになるんだ。とか「もう、とぶまいぞ、この蝶々」(お正月によ…

「フロスト気質(かたぎ) 下」を読みました。

R・D・ウィングフィールド / 芹沢 恵 訳 創元推理文庫 上の感想で言い忘れたが、今回も様々な事件が同時並行で起きる。 ハロウィーンで家を廻っていたボビー・カービイ少年(7歳)が誘拐され、同じ年頃の別の少年の死体が発見される。これもハロウィーン…

フロスト気質(かたぎ)になるには・・・「フロスト気質」上を読みました。

R・D・ウィングフィールド 芹沢 恵 訳 創元推理文庫 これは絶対読む!と決めている本のシリーズの訳がでるは、めちゃくちゃ嬉しいものである。 衝動的に買ったが、厚いので夢中になりすぎてはヤバイかな・・・と、読むのが遅くなってしまった。でも、読み始…

「100歳まで元気に生きる! 科学的に証明された長寿の秘訣」を読みました。

ジョン・ロビンズ(著) 高橋則明(訳) アスペクト ロシア・カフカス地方アブハズ、エクアドルのヴィルカバンバ、パキスタンの北端にあるフンザ、そして、日本の沖縄という長寿者が多いところの要因を分析し、長寿の秘訣をさぐって、日頃の生活に応用しよう…

『人に振り回されずに生きる13の法則(新・自己中心主義のすすめ)』を読みました。

ヨーゼフ・キルシュナー著 畔上司訳 主婦の友社 何か人生でやりたいことがあるだろうか。目標が? 虫にもある。 どうしてできないかおわかりか? 虫もそうだけど、まわりの人に振り回されてしまうのだ。家族、学校や会社であう人達、友人、その他もろもろで…

「こびと殺人事件」を読み返しました。

クレイグ・ライス 山田順子訳 創元推理文庫 「カジノ」の持ち主になったジェイク・ジャスタス(「カジノ」の持ち主になった経緯は、「大はずれ殺人事件」「大当たり殺人事件」に詳しい)は、ショーの呼び物として「偉大なるこびと」J・オットーを雇った。し…

「オールド・ディック」をまた読みました。

L・A・モース 石田善彦訳 早川書房 主人公の名前が、ジェイク・スパナーなのに、オールド・「ディック」とはこれいかに? 辞書(ネット)で調べてみると、DICKとは、探偵、そして、ぺ○○という意味があった。 76歳ではあるが、ジェイクは両方の意味で…

ここで本の虫日記について、一言。

これを書き始めたのは、他でもない、本を読みっぱなしにするのではなく、その本に関する感想・内容などをまとめておかないと、身にならないととある本に書いてあったからです。(これもいい本ですが、まだ、日記で紹介はしていません。) しかも、ブログにす…

“Good Luck”を読みました。

アレックス・ロビラ フェルナンド・トリアス・デ・ベス 著 田内志文 訳 株式会社ポプラ社 運と幸運の違いをおとぎ話風に解説してくれる本。 そんなのカンタンだよ。幸運というのは「幸せな」運だろ? って思ったあなた。 違います! 虫もこの本を読むまでは…

「騙し絵の檻」を読みました。

ジル・マゴーン著 中村有希訳 創元推理文庫 無実の罪で殺人犯として服役したジム・ホルトが、仮釈放後、真犯人を捜しにかかる。 副次的な謎だが、被害者アリソンが、手当たり次第浮気をする理由:ホルトと寝た理由が意外。 それをすんなり受け入れるホルトは…

「暗い森」をもう一度読みました。

アーロン・エルキンズ 青木久恵訳 ミステリアス・プレス 早川文庫 ギデオン・オリヴァー・シリーズ第1作。 日本では賞をとった別の作品が先に訳されたが、この「暗い森」がシリーズ第一作なので、これから読むのがベストである。 愛妻ジュリーとの馴れ初め…

「本当に頭がよくなる1分間勉強法」を読みました。

石井貴士著 中経出版 アヤしげなタイトルですが、まともな本です。 「1分間で1冊」とか書いてありますが、本当に読むわけではありません。そこらへんが、虫が以前読んだ速読法と違うところ。パラパラとめくる速さで「読める」という本は読みました(ちょっ…

名著「炉端のこおろぎ」を再読しました。

C・ディケンズ 佐藤香代子訳 東洋文化社 もし、「家庭」の定義を聞かれたら、この本になるでしょう。一番はじめのこおろぎと湯わかしの鳴きくらべから、結婚披露宴にいたるまで、一言一句全てが「家庭」〜Home〜を表現するものです。 「家庭」とは、単に夫…

読書の秋ですね!「マーチン街日記」を読み直しました。

犬養道子著 中公文庫 犬養道子のエッセイは、短いながら含蓄があり、アメリカやヨーロッパの本質をついている。それは、日本人で、カソリックだからということもあるが、やはり、読書量と質が断然高く、深い教養に満ちているからといえよう。 マサチューセッ…

もう何回目か忘れたけど・・・ちょっとひさびさに「おかしなおかしな大記録」を読みました。

スティーヴン・パイル著 中村保男訳 文春文庫 失敗集。それも、こんな失敗ホントにするか〜〜〜というヤツばかり集めた本。自己啓発とかビジネス書とか読んでると、こんなのも読みたくなる。こういう失敗をするのは、まぎれもない、ヒーローである。 本当の…

「セレンディップの3人の王子」を読みました。

エリザベス・ジャミソン・ホッジズ著 真由子・V・ブレシニャック、中野泰子、中野武重訳 パトリシア・デモリ 画 バベル・プレス セレンディップ“Serendip”はセイロン(スリランカ)の美しい島の別称。 “Serendip”から、“serendipty”という言葉が生まれた。…

「遺骨」をもう一度読みました。

アーロン・エルキンズ 青木久恵訳 早川書房 ミステリアス・プレス文庫 ギデオン・オリヴァーシリーズ。今度の舞台はニュー・メキシコ州。妻・ジュリーやジョン・ロウFBI特別捜査官といったレギュラー陣とともに、司法人類学会(死体泥棒たちのどんちゃん…

「合格したけりゃ、勉強するな!」をあらためて読みました。

副題(時間かけず、苦しまず、らくらく越える受験の壁) チョ・スンヨン著 姜 順子 訳 講談社 勉強法に関する本は、たくさんあるけど、虫としては潤・のおススメ!!ただ残念なことに、本屋ではなかなか見ない。(この本も予約してやっと入手)こんないい本…

「『脳』整理法」を読みました。

茂木健一郎 ちくま新書 世間の人々は、茂木センセーのような科学者に、「どうしたらいいの?」みたいな質問を問いかけるけど、科学は、可能性や統計的事実を提出することはできるが、それが、あなたにあてはまる・・・ってことは言えない。科学は万能ではな…

「『グズ病』が完全になおる本」を読みました。

S・ロバーツ著 伊東明訳 三笠書房 知的生き方文庫 ハーバード大心理学教授による、実践的なの悪癖対処法。 周りの評価が気になり、人の期待に応えようとして、しなければいけないことを先延ばしにするタイプ(神経過敏型):これって日本人には多いんじゃな…

「灯台」を読みました。

ーP・D・ジェイムズ 青木久恵訳 早川ポケットミステリ はい!待ちに待ったP・D・ジェイムズのアダム・ダルグリッシュ(以下AD)シリーズ最新作です!もう待ちすぎて、シリーズの前のやつ忘れちゃいましたよ。面白かったのは覚えてるけど・・・。ADは…

「シャーロック・ホームズの生還」から短編2編を読みました。これにて読了。

【アベイ荘園】 植民地オーストラリアの自由闊達なお嬢さんと大英帝国の横暴なDVオヤジという組み合わせの結婚が悲劇を呼ぶ。 >>「それでは、どうして自分で書かないのだね。」 「ワトソン君、今にきっと書くよ。目下のところは、君も知っての通り、かなり…

「シャーロック・ホームズの生還」から短編4編読みました。

コナン・ドイル 阿部知二 訳 創元推理文庫 【六つのナポレオン胸像】 ナポレオンの胸像ばかりが壊されるという、一風変わった損壊事件から、大事件に発展する。謎を解き明かす時のドラマチックな演出、レストレイド警部との《ライバル》関係。ホームズ物の中…

「シャーロック・ホームズの生還」から短編2つを読みました。

コナン・ドイル著 阿部知二訳 創元推理文庫【ブラック・ピーター】 話の筋より、黒ピーターの横暴ぶり、暴れんぼうぶりが印象的。 ホームズの他の話にも出てくる、横暴かつ凶暴としかいえないキャラである。(まだらの紐のお父さんとか)お父さんの権力がま…