フロスト気質(かたぎ)になるには・・・「フロスト気質」上を読みました。

   R・D・ウィングフィールド    芹沢 恵 訳   創元推理文庫

 これは絶対読む!と決めている本のシリーズの訳がでるは、めちゃくちゃ嬉しいものである。
 衝動的に買ったが、厚いので夢中になりすぎてはヤバイかな・・・と、読むのが遅くなってしまった。でも、読み始めると、ハロウィーン(じゃなくて、ガイ・フォークスか。イギリスだから)なので、時期的にちょうどいい感じである。

 フロスト警部。このデブで仕事中毒で、下品なジョークが得意なおっさんみたいになりたい人いるかな?でも、この人、部下には好かれている。実質的に仕事はできるし、下品なジョークで笑わせてくれるから。マレット署長とか、フォーンビー主任警部は間違いなく、嫌われている。ケガをしたって発表したら、歓声止まないって・・・部下とはいえ仕事仲間にこれだけ嫌われるのは相当だね。
 考えてみれば、おまわりさんなんて、立ってるだけ、とか、証拠探しのドブさらいとか、3K(きつくて、くさくて、きたない)かつ単純労働である。(犯人さがしみたいな複雑な仕事は上級警察官がやる)おまけに、給料安いしね。下品なジョークでも聞かなきゃやってらんないよね。
 ドーヴァー警部(赤川次郎が、似たキャラで、大貫警部というのを創っている)の仕事できる版という感じである。

 では本題に。フロスト気質になるには・・・

  1. 下ネタの冗談をいう機会は絶対に逃さないこと!

 例えば、腐りきった死体を発見したとき・・・ぐちゃぐちゃに腐敗した死体の臭いを、ツレの下着もしくは靴下のせいにすることもわすれない。「すさまじい臭いだな、アーサー。だからいつも言ってるじゃないか。靴下はこまめに換えろって」

「あのおっさん(死体のこと)を運び出す役目だけはご免こうむりたい。言っておくが、腕をつかんで引っ張りあげるなんて、不精ったらしい真似はするなよ。腕だけもげちまうからな。同じ理由で○んぽこだけつかんでもちあげるのも厳禁とする。」

  1. マレット署長のような、無能の極致にある上司のもとで働いている。お説教は、さーっと聞き流すが、適宜、葉巻を盗むなど、ちっちゃい復讐は忘れない。今回は、酒酔い運転の共犯(他の警察のお歴々の圧力で)になった弱みをにぎり、痴呆がすすんで、お漏らしをする癖のある老婆の見送りを(もちろん、癖を言わずに)押し付けたり、小粒ながらも、味のあるおちょくりかたをする。
  1. いい年こいて、『浣腸!』する。(ほら、指でお尻に・・・。)小学生か!
  1. 実質的に職場(デントン警察署)に住んでいる。
  1. スーツは1着のみ。寝巻きとしても使用。
  1. 最低3件以上の事件をかけもつ。なぜだか、難しい仕事をかかえこんでしまう。

 以上を満たせば、アナタもフロスト気質になれます!!