1円でいいので・・・〜「『勉強したくない』を活用する逆転発想勉強術」を読みました。

            精神科医 ゆうきゆう 著  スリーエーネットワーク


 街なかで寄付を頼まれたとする。どちらの方がより多額の寄付が集まると思われるか。

 A「寄付をお願いします。」といわれたときと、B「1円でいいので、寄付をお願いします。」と言われた時・・・

 この心理実験が行われた時、Aの方の寄付の成功率は20%だったのに対し、Bは約50%つまり、2人に1人が寄付してくれるというオドロキの成功率である。また、1人あたりの寄付額も、A,B変わりはなかった。

 つまり、ただ「寄付してください」と言われると、人は悩む。(いくらにしようか、他の人より多いとなんだかソンだし、少なすぎるのもケチと思われるかも・・・ええい、悩むのも面倒だ。寄付は止めだ!)

 これに対して、「1円でいいので・・」と言われると、(あ、それでいいんだ!)と悩みがなくなる。そして、実際に寄付するだんになると、寄付といえばこれぐらいの額が適当かな・・・という額をしてくれるのだ。

 さて、これを勉強に応用するとこうなる。つまり、最初から、「問題5題」とか「本1冊」といった大きい目標(ノルマ?)を立てていると、やる前からイヤんなる。だから、勉強がなかなかはじめられず、ずるずる他の事をしちゃったりする。

 だから、目標は小さく。

 どうしても、なにもする気がない。

 そんなときは、とにかく、目の前の参考書を3分見つめる。という目標がベスト。

 小さいが、その積み重ねが、後々、違いを生み出すのだ。

★★★

 また、受験中だけでも、本屋を遊び場所にしましょう。(byマナ先生。おわすれかと思うが、受験生ユウ君の指導にあたってくれる先生である。

 パラパラめくると面白そうな参考書がある。それを立ち読みするだけでも違う。

 参考書は視野をせばめないで、いろいろ浮気しよう!これが「勉強は浮気をしながら」である。

 参考書はケチらずに!

 読んでいて、「面白そう」「自分にでもできそう」「簡単に読めそう」なのを買う。問題集をやり終えてなくても別のを買う。難しくて情報量が多い本を一冊買うより、易しくて情報量は少ない本の方がトク。なぜなら楽しんで身につけると生きた知識になるから。
 本は、読んではじめて価値がある。
 とすれば、難しい本は定期預金のようなもの。利率がよくてもおろせないのでは意味がない。易しい本は普通預金。おろすのがカンタン。

 とにかく「たくさんの本」を見る。そのために「ひんぱんに本屋さんに行く」

 図書館でもいいと思う。図書館の子供向けの本のコーナーは、わかりやすくまとめてあることが多い。そういったものを読んでみると、違うと思う。


★★★

 最後に、人から見られてする快感というのは確かにあるかも・・・

 もちろん勉強の話。

 電車で勉強していると、直接言いはしないが、「アナタとちがってワタシはこんなに勉強しているのよ」という優越感にひたれる。するとなぜか、勉強が進むのである。

 なお、勉強自体は面白いものではない。研究者の研究とかの専門分野は、面白いかもしれないが、受験や試験をクリアするための勉強なんてそうそう、面白くもない。それに、役にも立たない。なぜって、学問も日進月歩、昔学校でならった知識が、嘘になってたりするから、ネットなどで調べた方が良いってことになる。ただ、成績を良くして優越感にひたれる。

 だから、学問に遊びを取り入れる。語呂合わせなんかそのさいたるものだ。

 そんなにきっちりしてなくてもいい。イギリスの2大政党は労働党と保守党である。「労」と「保」つまり、ロとホを覚える。何となくネーミングがイギリスっぽい「イヤルスト」・・・覚えた?こんな感じ。

 それから、勉強は、「考える力」ではない。暗記である。これは、虫もそう思う。「重要かどうか」とか気にしないで、量はなくても、確実な知識が増えれば、それが自信になる。知識→考える力もつく。


 それはともかく、電車に乗って勉強するという方法である。

 もし座れたら、降りる駅になっても、そのまま勉強を続ける・・・多分家の方が、誘惑多いから、家で遊ぶより合理的である。

 さらにさらに、用がなくとも、電車に乗るとか・・・。

 そういえば、前にも書いた気がするが、山手線3周ぐらいして、「三銃士」読んだな・・・。山手線を半周ぐらいして学校に通っていたのだが、ふと目をあげると、逆から帰ったほうが早い駅になっていて・・・。

 あの集中力も電車なればこそだったかも。

 それでは、次回は健康関連のハウツーである。