喜ばせる喜び〜「ネコがよろこぶゴロゴロのツボ」を読みました。

          作・絵 マーガレット・ウッドハウス   訳 坂本美雨  実業之日本社


 ところで、猫はお好きだろうか?

 猫って、毛並みがフワフワしているし、気品はあるし、仕草の一つ一つが可愛い。生き物は皆そうなのかもしれないが、実に完璧な生き物という感じがする。

 犬も可愛いけど、猫には別の可愛さがある。ま、比較するほうが間違ってると思うが。
 
 ネコがいると、人間はなぜだかなでたくなる・・・。これは古代エジプトよりめんめんと伝わる人間の習慣である。この本によれば。

 今回は、猫のなで方のハウツー本である。いや〜いろんなハウツーがあるんですね〜〜。

 今まで、特に教わる機会もなかったが、猫を見ればなでてきたので、それなりのキャリアは積んできたつもりである。ノドとか耳のうしろとかをせめると良いとか・・・。

 しかし、この本のテクニックを少し愛猫に試してみると、気持ち良さそうに目をつぶってゴロゴロいってるではないか・・・。今まで、可愛い気持ちのおもむくままに、勝手ななでかたしてゴメン。

 いや〜、やはり教わった方がいいようだ。手をグーにしてなでるなんてなかなか思いつかないしね。

 本というか、絵本みたいな体裁。ツボを図示する必要があるため。まだ聞いてないけど、にゃんこの歌みたいなCDが入っている。本の内容は、アメリカの人が書いているのに、何か訳した人の歌が入っているようだ・・・なぜだろう?
聞くのやめようかな。

 比較するのもナンだけど、セックスのハウツーに似ている。知らなくてもできるけど、知ってたほうがより質が向上するというか・・。


・・・・・・・。


 ・・・ま、何にせよ、喜ばせることもまた人生の喜びである。

 ところで、そういったハウツー本を読むこと自体をいやがる向きもある。特に恋愛についてとか・・・
 話は飛ぶが、恋愛のハウツーは本当に多い。これがたくさんおいてあるかどうかで、「女性向き」の本屋やどうかが分かる。本屋は店によって、微妙に置いている本を変えているのだ。虫の観察では、駅から近い本屋ほど、「女性向き」である。実際、読書人口は圧倒的に女性が多いとか・・・、男性サラリーマン諸君、本を読もう!

 しかし、相手は異性であり、自分とは全く違う生き物である。ネコはもちろん。普通は異性になったことがないのだから、経験で学ぶことは難しい。そこで次善の策として、本で研究することはいいことだと思う。もちろん、ハウツー本にもいろいろあって、「女性は、男性は、こうである」と偏見で決め付けるのは逆効果である。
 だが、ありのままを学ぶことはすばらしいと思う。本当に愛するとは、相手を理解することであり、相手に合わせることだ。自己主張も必要だが、相手にわかってもらえるように主張する必要がある。

 ネコに戻ると、虫はものの本で、ネコが目を細めるのは、好意を抱いている印であると学んだ。(人間は嫌っているという印だが)そこで、同居するネコに対して目を細めて見せた時、目を細め返してくれたときの感動・・・新しい言語を学んだに匹敵しよう。これはネコ共通の習性を学んだからである。

 また、新聞紙を読んでいると、ページの間にもぐりこみたがる。他のネコでこういう話は聞いたことないので、このコだけの個性だろう。その発見も手さぐりである。

 そうやって、すこしづつ、相手を知っていくのが愛情というものではなかろうか。
 

 それではまた。次回は、ゆうきゆう先生の勉強法に戻るつもりである。