罪と罰の禁止〜「『勉強したくない』を活用する逆転発想勉強術」を読みました。
精神科医 ゆうきゆう 著 スリーエーネットワーク
「自分を追い込む」のが得意だろうか。
虫のように、遊んだ後、よ〜し。罰として校庭三周!・・じゃなくて、参考書全部!とか思ってただろうか。
それで結局できずに、またまた、遊んでたり・・・
ユウ君も、参考書を買ってきて「よし!半分はやるぞ!」」と思ってたら、実際にやったのは2,3ページ。あとはマンガに夢中になってしまった。(前回も出てきた、東大医学部を目指す高校生である。虫と同類だ・・・。虫は2,3ページもやらないかも・・・、あ、東大医学部は目指してないけど。)
マナ先生にこれを報告して、こういった。
「今日は反省して、参考書の半分やります!」
すると、マナ先生、
「それはダメ!」
普通「罰」は禁じられた行為、つまり「罪」を反省させ、やりにくくするためのもの。
しかし、実際には、人は禁じられた行為ほど、よりやりたくなるもの。
うん、わかる。
罰
↓
勉強がもっとイヤになる。
↓
禁じられたマンガとかゲームとかへ
↓
後悔
↓
罰
の無限連鎖。
逆にマンガやゲームにのめりこんでしまう。
マナ先生のいうには、中世キリスト教では女性との交際が禁止されていた。
もっとも金貨を5枚出して免罪符というおフダを買えば(罰)その罪は許された。
お坊さんたちは、免罪符を買って、どうどうと口説きまくっていたという。(うらや・・・とユウ君)
つまり、中途半端な罰はその罪の正当化につながってしまう!
そうだったのか〜。
学校や家庭で、罰を設定して子どもの行動をコントロールしようとする手法をいつのまにか身につけて、自分自身にもしていたのかもしれない。もっとカシコくなんなきゃね。校則とかばかばかしいものが多いよね。
とにかく罰を与える。それが勉強するだけで勉強しなくても、とくにペナルティはないというものなら、効果はない。
かといって、懲役3年とか意味ないしね。(そもそも受験できなくなるだろー)
ここは発想を転換する。
「遊んでもいい!」のだ。
しょうもない小説を読もうと、マンガを読もうと、ゲームをやろうと、かまわぬ!好きな音楽を聞こうと映画を見ようと、お菓子をぼりぼり食べようと、お買い物をしようと。
ちなみに、「勉強するな!」のチョ・スンヨン氏も同趣旨のことを書いている。合格するまで、ゲームしないといったたぐいの禁止事項を設けることには反対している。
なぜなら、そういった「心の栄養」は人生に必要不可欠なもの。チョ・スンヨン氏も書くように、広い意味では勉強に資する。興味をもって起こす行動こそ、本当の勉強なのかもしれない・・・(うーん、RPGのクリアが?)
ただし!
ただし、タダではない。
遊んだ後にこれは前渡しのごほうびと考える。もちろん、勉強した後のごほうびでもよい。
つまり、ごほうびシステムの導入である。
そのごほうびと勉強とはつりあったものにすること。
テレビを1時間見たからって、参考書一冊というのは無茶だ。
例としてはこんな感じ。
キャンディーをなめる ⇒ 参考書、1,2ページ。
ゲームを1時間だけやる ⇒ 問題を5問だけ解く。
1万円のゲームを買う ⇒ 参考書を3冊終わらせる。
その遊びの喜びが大きいものであればあるほど、いくらでも能率的に勉強ができる。
ごほうびシステムは、勉強以外の仕事やダイエットなどにも応用できる。やりたくない仕事(イヤな相手に電話をかける)をしたら、コーヒーとか、お菓子を食べたら、運動するとか。
この本には書いてないけど、こういう「取引」や勉強の記録をノートにつけておいたほうがいいと思う。
ごほうびシステムのつもりが、する勉強を多くしすぎて、罰システムに戻ってたりするからだ。
・・・よく考えたら、これって、免罪符に似てるような・・・。
普段はアメで本番は鞭。
ごほうび・・・つまり「アメ」のように、人にとって心地いい動機は爆発性はない代わりに長続きする。
だから、ごほうびシステムをはじめ、普段勉強しているときに、自分にとって徹底的に都合のいい幸せなことを考える。
例えばユウ君の場合は、合格したら、「え!私のために合格してくれたの!嬉しい!ステキ!」とあこがれの女性が言ってくれる・・、デートしてくれる。その女性が「あなたのこと大好きなの!もうどうにでもして!」っていってくれて・・・(こっから先はどうでもいいので、以下略)
ま、こんな風に、自分にとって都合のいい妄想にふける!とマナ先生。
(「妄想」といわれて落ち込むユウ君。)
「鞭」つまり悔しさなどのマイナスイメージは、逆に強い瞬発力を生む。
だから、試験の直前の一夜漬けとか、本番などで「難しい・・・これはだめかも」「わからない!」ってときに使う。
具体的には、
- 最低・最悪の想像をする。例えばユウ君の場合は、「落ちる → 当然、彼女にフラれる → 彼女は別の男性とつきあう → つき合うだけでなくディープなこともする(って、ナンだろう?) → 次の年も受ける → 落ちる →何度受けても絶対受からない。 → 彼女も他の人も、結婚し、仕事で成功するのに、ユウ君だけポツンととりのこされる →ポツンと・・・」
- 力強く「負けてたまるか!」と叫ぶ。試験場では強く思うだけでOK。
- やる気がでる。
この二つをうまく使いわけよう♪
ちょっと長くなったので、また別の機会にこの本の内容の話をしよう。1日1冊というのは放棄・・てかできない。話すことがちょっとの本もあれば、いろいろ話したい本もあるので。
それでは。