脳のトリセツ〜「脳が冴える15の習慣  記憶・集中・思考力を高める」を読みました。

             築山 節    NHK出版

 脳・・・この私達の頭蓋骨に入っている器官には常日頃お世話になっている。モノを見るのも、言葉を話すのも、本を読むのも、ごはんを食べるのも、歩くのも、走るのも、雑踏や、車の行き来が激しいところを歩いて無事帰れるのも・・・全てこの器官のおかげである。

 頭を良くするということについては、実に色々言われている。だが、頭を良くするってどういうことなのかが明確でないことが多い。テストの点を良くすることと直結しているのが多い気がする。日本では学校でペーパーテストをさんざん受けさせられるためか。いわゆる「脳を良くする」トレーニングのなかにはDSを買うなどお金がかかるもの、時間がかかるものがある。その前にこの本に書いてある事を実行すれば、そんなものかけなくてすむというわけである。

 この著者、築山(ツキヤマ)さんは脳神経外科医として、痴呆症にとりくんでいるお医者さんである。

  1. 朝、決まった時間に起きる。生活の原点をつくり、時差ぼけ状態にならないためである。
  2. 仕事でもなんでもだらだらせずに、終業時間までおわらせる。時間を区切る。
  3. 夜の勉強は中途半端にやり、夜の間の脳の整理力を活用する。6時間は寝る。
  4. 家事や雑用を積極的にやる。片付けは選択し、判断し系列化するよい訓練(他の雑用、家事も)
  5. 書類の整理、一日の行動予定表をつくる。
  6. PCや書類など、平面を見るより、目を動かしたり耳で聞いたりすることを意識してやる。
  7. 報告書やブログを書く。人に読まれることを意識したアウトプットということであろう。
  8. 人と話す。
  9. 表現をゆたかにする。


 実は日々の生活で充分という気もするが、家事や雑用の重要性がわかる。以前紹介した、16倍速勉強法でいう地頭(もともとの良さ)を向上させるということである。あの本にも、勉強の合い間に家事を組み合わせることがすすめられていた。
 最後に、脳の健康診断がすすめられているのも脳外科医らしい。