ヨーロッパにおける多様性の開花〜「ヨーロッパ市民の誕生〜開かれたシティズンシップへ〜」を読みました。

  宮島喬著  岩波新書 

ヨーロッパといえば、イギリス、フランス、スペインとか〜?

いや。確かに「国家」としてはそうだけど、「くに」は違う。
「イギリス人」のうち、イングランド以外の、アイルランド人、スコットランド人、ウェールズ人はくにが違うと言うだろう。
フランスの中でも、カタルーニャバスクブリトン人は違う。(バスクはスペインにもある)
長いヨーロッパの歴史の中で、抑圧され、無理矢理統合された「くに」が自分達の言葉や文化を主張し始めている。
今やカタルーニャ地方では、人口の九十九パーセントがカスティーリア語をしゃべっているし、ウェールズ語と英語表記は併用されている。
日本の「地方」より、異なる言葉、異なる文化があるのだ。

さらにトルコをはじめ、様々な国の難民を受け入れており、日本と比べものにならない程権利が与えられている。

日本では日本で2代も生まれて日本人と変わらない在日朝鮮・中国人すらも外国人扱いなのに。

多様な文化、多様な価値観を受け入れるには、「オトナ」でなくてはならない。ある種の心の余裕が必要だ。

虫の考えだが、日本はまだまだ、ガキである。

ガキというのは、威張りくさる一方で、怯えている。
誰か(アメリカとか)の真似をしたがり、自分と違う子をいじめたりする。
それもこれも、怯えているからだ。

オトナの余裕が欲しいところである。そんなに怯えないで、自信をもとう!