マーシー・シャイモフさんの「『脳にいいこと』だけをやりなさい!」を読みました。

          茂木健一郎訳      三笠書房

え?『脳にいいこと』って何?この本って脳の鍛え方?

・・・と思いました。(思うよねぇ)

『脳にいいこと』それは、『幸せになること』です。

といっても、他のハウツー本、ビジネス書のように、お金を貯め、稼ぎ、出世して、幸せになるというものではありません。今、現在、あなたがどんな状況であろうと幸せになることが重要ということです。

原題名“Happy for No Reason”つまり、「幸せになるのに理由はいりませんよ。」というのがこの本の趣旨です。

訳者の茂木センセーは、帯で「驚きました!この本は「コペルニクス的転回」になるかもしれません!」と言っていますが、虫は、読み終わって、ダール・カーネギーの「道は開ける」に似てるなと思いました。(これもいい本です)あと、言わんとしているところは、ポリアンナ物語を読んだことあれば、おなじみです。科学的な根拠を明示してるところが少〜し新しいかな。茂木センセーは脳科学者だから、この古典的名作を読んでないんだね・・・。それから、何でも脳に結び付けて、変な邦題をつけんな!!コラー!

 さて、本題に入りましょう(コホン)
 
 「もっと〜があったら、もう少し〜なら幸せになれるのに・・」と考えていませんか。それで、いい仕事や、いいパートナー、お金や財産、きれいな服や靴や流行のカバンやバッグを買うのでしょう。

 言い換えれば、自分の内側ではなく、外側に幸せを求めています。また、テレビや雑誌等がそう仕向けています。だって、彼らのスポンサーは、観たり読んだりする人が、買って(投資して、旅行して、転職して・・・)はじめて儲かるのですから当然です。

 でも、真実を言えば、幸せは、自分の内側にあり、また、そこにしかありません。
 自分の中に幸福感の根っこがなければ、どんなに金持ちでも、社会的地位があっても幸せにはなれません。
 アルコールやギャンブル、セックスといった依存症がもたらすつかのまの幸せはニセモノです。お金を使う、買い物依存症なんてのもありますね。

 それから、「いつか幸せがきっと訪れる」と思っていませんか。

 いつか素晴らしいパートナーにめぐりあえたら、いつか年収○○万円になったら、いつか社長とかになったら、いつか体重○○kgになったら・・・。

 そうやって、努力を重ねてきたかもしれません。

 でも、おそらく、それを達成したあかつきの満足感は、期待したほどではなく、別の「いつか・・・」にとって代わられるだけでしょう。

 今まで達成してきたことを思い浮かべて、その満足感がどれくらい続いたのかを考えれば分かるはずです。

 そう、本当の幸せは、「もっと」素晴らしいものによって、「いつか」訪れるものではありません。

 今、ここで、幸せになりましょう。

 それしかないのです。

 では、どうやったら、幸せになれるのでしょうか。

 この本はその方法を色々書いていますが、ごく一部しかご紹介できないのが残念です。

 基本的には、幸せになる習慣をつけることで、考え方を変えることが重要です。

  • 「あなたを含めて宇宙にあるものはすべてエネルギーでできている。」
  • ⇒エネルギーを拡大するような考え方、感情、行動を選ぶ。
  • 具体的には・・・背筋を伸ばして座り、胸を張り、腕を広げて、大きく深呼吸をする。笑顔をつくって目をつぶる。・自由・開放感・喜び・明るさと広がりを感じませんか?これがエネルギーの拡大。
  • 逆に背中を丸めて座り、手をぎゅっと握り締め、呼吸を荒くし、眉間にしわをよせてみる。・不安・緊張・焦り・プレッシャーを感じませんか?これがエネルギーの縮小。
  • どんなことでも、「エネルギーの拡大」を感じる選択をする。
  • 宇宙はいつも、自分をささえ、助けてくれると思う。
  • 今ある豊かさを認めれば、もっと豊かになれる。
  • 幸せになれるかどうかは、自分次第。自分の反応に責任を持つ。

 ⇒愚痴をこぼしたり、被害者面をしない。他人や状況のせいにしない。自分を恥じて、すんだことをくよくよしない。(耳いた!)

  • 否定的、消極的なことは、肯定的、積極的なことより印象に残りやすい。

 ⇒肯定的、積極的なことの方に注目する習慣をつける。

  • とりあえず、感謝する。いいことを捜す。

 

  • 人を許す。

 なぜかというと、恨みや憎しみは、自分を傷つけるから。許すことによってはじめて自分が癒されるから。
 
 他にもいろいろあるが、読んでのお楽しみである!