ウォルター・モズリィの「ブルー・ドレスの女」をもう一度読もうかな。

まだ、読んでないけど、次はこれをとりあげたい。
オバマ氏が次期大統領に決まったということもあり、黒人探偵イージー・ローリンズのシリーズ第1作である。
このシリーズは題名に色が入るのが特徴であり、今回はブルーである。
この本をもう一度読もうと物置から引っ張り出したところ、帯の宣伝文句が、『クリントン大統領が愛読する』とあるのに思わず苦笑してしまった。
オバマ氏が今回もっとも大統領の座を争ったのはヒラリ−・クリントン氏とであるが、虫のみたところ、ここで勝負が決まったなと思った会話はコレである。

クリントン氏「私はブッシュより、いい大統領になれるわ」
オバマ氏「そりゃ−、ブッシュよりは、あなたの方がいい大統領になれますよ」

ブッシュといえば、その馬鹿話は一冊の本になっている(虫は立ち読みで、かなり笑わせてもらった)。
特に好きなのは、メキシコの大統領との会食の際「ここ20年ほどは、幸いなことにメキシコとカナダの国境で紛争は起こっていませんね。」と言ったやつである。

おっと話がそれた。オバマ氏もクリントン氏もそれぞれ、黒人、女性というマイノリティーに属している。(数の問題ではなく社会的権力があるかという問題)
こういったマイノリティーの差別は、ある程度文化的枠組みの問題である。女性らしさや男性らしさ、黒人文化という枠組みが、自由を阻害していると言える。
そしてオバマ氏は、そういった枠組みを壊し、黒人のみならず白人の支持も得たのに対し、クリントン氏は枠組み前提での発言が多いように感じた。
冒頭の発言も、「(私は女性だけど、男性である)ブッシュよりはいい大統領になれる」という事であろう。
そりゃ〜、カナダとメキシコに国境があると思ってる奴ですよ!
彼より賢い大部分のアメリカ女性はよい大統領になれるだろう!
問題は、人種や性別にこだわり、こんな奴を大統領にしてしまったアメリカ社会である。
それを見抜いたオバマ氏に軍配が上がったわけである。