「急がない!ひとりの時間を持ちなさい」を読みました。

                  デヴィッド・クンツ著 畔上司:訳 主婦の友社


 折に触れて読み返したい、素晴らしい本。休符があってこそ、音符が生きるように、人間の生活も、<休止>があればこそ生きる。

 虫が思うに、ほんのちょっと前まで、<休止>は日々の生活につきものだった。例えば、掃除:雑巾で廊下をふきあげる。仕事:墨をする。書類を一つ一つ書写する。その準備のための何もしない時間こそ、<休止>をする時間だったんだと思う。科学技術の進歩により今は何でもあっという間にできる。掃除機を使えば短い時間でできるし、コピー機にいたってはボタンを押すだけだし。メールを書けば、一瞬後には相手についている。
 でも、人間のこころは、ついていけてないと思う。チンするだけのごはんてなんかおいしくないし、使い捨ての発泡スチロールのどんぶりで食べるより、ちゃんとした器で食べたい。コピーしたものってなんかありがたみがない。メールは便利なようで不便だ。面と向かって話している時には表情や状況でわかるコトがわからないので、何か誤解を招くことが多い。すぐ着くから、用事の話とかするけど、言葉たらずになってしまう。重要な話はメールではやめといたほうが無難かも。
 だからこそ。今こそ、意識して<立ち止まる>必要がある。

 《立ち止まる》ことによって・・・
 ①注目できる。つまりちゃんと見れる。次から次へ見るもんがあって、結局ちゃんと見てない・・・。立ち止まることによって、自分本来の姿が見られる。
 ②リラックスできる。
 ③一人だけの時間を持つ。 これは特に《社交的になるために》大切だと思う。一人の時間を持つことによってより一緒になれるのだ。
 ④すべてをありのままにうけいれることができる。
 ⑤違いを知ることができる。 自分と他人の違いを知り、境界線を引くことで、他人とうまくつきあうことができる。立ち止まっているときに自分自身を見出せば、他人との境界がわかるので、他人をより理解し、思いやりを育てることができる。
 ⑥自分の「影」を抱きしめる。自分の影の部分、悪いところも受け入れられる。『いちばん悪いことは罪を犯すことではなく、罪を認めないこと』
 ⑦自分の「目標」を達成できる。自分に静かに問いかければ、何をすればいいか教えてくれる。自分はいい人だから、自分には。

 本当に忘れてた。<立ち止まる>、〈静かな時間を過ごす)、《内なる神と語らう》。これはやるしかない!